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件のリースの下で交わしたファーストキスを境に、撩は隙を狙っては、香にキスをしている。



例えば、朝、なかなか起きて来ない自分を起こすためにやってくる時。

例えば、掃除を終えて、部屋から出て来た時。

例えば、お日様の匂いがする洗濯物を、クローゼットに仕舞いに来た時。

例えば、7階に用事があってドアの前を通過する時。


とにかく「隙あらば」と、獲物を待ちかまえる猛獣の様に、常に香の動向をチェックしているのだ。

そんな状態なので、日課のナンパはおろか、夜出歩く事すらないという事態に陥っていた。

おかげで、あれからまだ2日しかたっていないのに2人が交わしたキスの数は、両手両足を使っても足りない位だ。



「・・・どうしたらいいのよ・・・」

7階へと続く階段の前で、う~っ・・・・と悩む小動物が一匹。

必要に迫られて7階にあがれば、そこに待ち受けるのは、草食動物を捕獲しようと待ちかまえる猛獣がいる。


香は、捕獲される度に、心臓が飛び出るのでは?と思うほどドキドキするのだ。

初めは触れるだけだったキスが、回数を重ねる毎に、深く、そして長くなっていく。

普段の撩からは想像できないほどの、情熱的なキスに翻弄され、生活全般に支障をきたしているのだ。


「うぅ~/// りょおのバカ・・・」

今日はクリスマスイブだ。香は、リースをかたづけるまでの2日間、この状態が続いたら、自分がパンクしてしまうのではないかと真剣に悩んでいるのだ。

撩とのキスが、嫌な訳ではない。むしろ嬉しいのだが・・・・。

撩の中には、「限度」「節度」という言葉がないのだろうか?

恋愛において超初心者の自分にとって、昼日中に突然キスを(しかも濃厚な)されるという事は、非常事態なのだ。


暫し階段の下で悩んでいた香だったが、このあとの家事を考えると、今捕獲されるのは非常に困るため、泣く泣く7階へいくのをあきらめた。

そして、クリスマスイブという特別な日を過ごすための買い出しに出かけたのだった・・・



*******
香が出かけたのを確認して、撩もこっそりとアパートを抜け出した。行き先は、香が好きな雑貨屋だ。

そこは、お手頃な装飾品も扱っており、香が好きなペンダントがあったのだ。

ミックからは、ちゃんとした宝石店も耳打ちされたのだが、香に普段も身につけて欲しい。という思いから、この雑貨屋を選んだのだ。

シルバーの小さな雪の結晶のモチーフのペンダント。その中央には、小さなアクアマリンが埋め込まれていた。

それを手に、急いでレジへと向かう。こんな所、誰かに見られたらやっかいだ。

綺麗にラッピングされたそれをポケットに突っ込んで、撩は足早にアパートへと戻った・・・。



その夜。香のお手製の料理を囲みながら、2人は楽しいひとときを過ごしていた。

撩からは、とっておきのシャンパンがサプライズで出され、香は小さな子供のようにはしゃいで、それを美味しそうに飲んでいた。

料理を食べ終え、ケーキを取りにキッチンへと向かった香を確認すると、撩はコッソリ例のものをポケットから出して、ツリーの下に隠しておいた。

とてもではないが、面と向かって渡す勇気など持ち合わせていないのだ。


楽しいひとときを終え、2人とも後は寝るだけ・・・という時。

「かおりぃ~?ツリーの下に何か置いてあるぞ~?」

今気が付いた。と言わんばかりの態度で、香に例の物を気づかせる撩。

「え・・・?なぁに?」

撩に言われるまま、ツリーの下を覗いた香は、細長い小さな箱が綺麗にラッピングされて置いてあるのを見つけた。

「・・・これ・・・」

戸惑って撩を見つめる香の視線に、どうにも恥ずかしくなった撩は、ガシガシと頭をかきながらボソッと呟く。

「・・・あ~・・・その、なんだ。クリスマスプレゼントってやつだ。・・・言っとくが、たいしたもんじゃねぇぞ?」

「・・・あ、ありがと・・・。ね、開けていい?」

「・・・たいしたもんじゃないぞ?期待すんなよ?」

香が、逸る気持ちをおさえながらそっとラッピングをとり、細長いケースを開けると、そこには自分が欲しかったネックレスが入っていた。

撩と買い物に出かけた時に、店のショーウインドウの前でそれを見て「いいな・・・」と呟いた一言を、撩が覚えていてくれた事が、とても嬉しかった。

ポロポロと涙がこぼれてくる。嬉しくて嬉しくて。この気持ちをどうしたら撩に伝えられるのか、香にはわからなかった。だから、ありがとうの気持ちも込めて、ギュウッと撩に抱きつくと、撩の顔をのぞき込んで言った。

「ねぇ、撩。キスしても、いい?」

香からの、ラブコールに撩が「NO」という訳もなく。

「もちろん。喜んで。」

そう言って瞳を閉じれば、香から撩へ初めてのキスがプレゼントされた。

触れるだけの可愛らしいキスは、香らしくて思わず笑みがこぼれた。

腕の中の香に、撩はそっと囁いてみた。

「・・・カオリン。撩ちゃん、カオリンともっと仲良くなってみたいんだけど、どう?」

そんなお誘いに真っ赤になりながらも、小さく頷いた香。

その後の2人の夜がどうだったかは、小さなリースだけが知っている・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
クリスマスイブ、ぎりぎりセーフ・・・。2人は甘い夜を過ごしたようで。羨ましい・・・。

イブだというのに、今日に限ってトラブルに巻き込まれ残業するハメに。帰宅したのは9時前。おなかペコペコ、クタクタな私を待っていたのは、子供からの手作りのプレゼントでした。

「大人には、サンタさん来ないでしょ?お母さん、いつも頑張ってるから。」

小さなサンタが、我が家にはいた様で。子供の寝顔を見ながら、このお話を書いていました。

みなさま、素敵なイブをお過ごしください!!
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【2013/12/24 23:59】 | 短編
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