CH2次創作サイト
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Barを出た香を追って、街中を走る。

ーどこだ?どこにいる?ー

あの格好だ。そう遠くに行っていないはず・・・。

逸る気持ちを押さえて、一度立ち止まると・・・いた。3つ先の路地裏へと続く道へと入って行ったのを確認し、走り出した。


狭い路地裏で、逃げる彼女の腕をやっとの思いで捕まえる。

「放してっ!!」

「香っ!話しを聞いてくれ!」

「あたしは香じゃない!!放してっ!」

俺から逃げようと、必死で身を捩り、腕を振り解こうとする彼女ともみ合いになる。

もみ合ううちに彼女のバッグが手から落ち、バサッと中身が出てしまった。


「あっ・・・」


お互い一瞬動きを止め、バラバラになった中身をみつめる。そして、散乱した持ち物の中に、見つけてしまった。彼女が「香」だという証拠の品を。

化粧ポーチなどに紛れてにあったものーコルトローマンー。

ふぅっと小さく息を吐くと、しゃがんで一つずつ拾い、バッグの中へと入れていく。最後に、愛銃を拾い上げ、彼女と向き合う。

俯いたまま動かない彼女。

「少し、歩かないか・・・?」

俺は銃を腰にさすと、動かない彼女へと声をかけた。俯いたまま、小さく頷いた彼女の腕を取ると、俺はあの場所へと向かった・・・。



あの時よりも人通りはまばらで、数組のカップルが身を寄せ合っている程度だ。

あの時と変わらぬ場所。そこに着くと、俺は意を決して彼女と向き合う。

「香」

俯いたままの彼女の肩がピクリと跳ねる。もう、否定の言葉はなかった。

「香、聞いてくれ。2週間前のことだが・・・」

言い掛けた俺の言葉の続きを封じるかの様に、少し冷えた香の手が、慌てるように俺の口を塞いだ。

「いい。言わなくて、いいから。・・・ごめん。ごめんなさい。」

ーなんで、お前が謝る必要があるんだ?悪いのは、狡いのは、全部俺なのにー

震える手で、必死に俺の口を塞いでいる香の姿に、胸が締め付けられる。

両手でそっと彼女の手を掴むと、自分の口から手を離し、そのまま抱き寄せた。

「りょっ・・・」

腕の中で俺の名を呼ぶ香が愛おしくて、思わずギュッと抱きしめた。そして、そのまま、真実を口にしていく。

「2週間前、確かに俺はオンナと一晩一緒だった。だが、彼女は俺の昔馴染みの情報屋で、あと僅かな命だったんだ。その彼女からの依頼が、一晩一緒に添い寝して欲しいって依頼だったんだ。・・・迷ったさ。だが、・・・彼女の最期の依頼だったから受けたんだ。・・・信じてもらえないかもしれないが、彼女とは男と女の関係にはなってない。・・・黙っていて、すまなかった。」

「・・・え・・・?」

驚いて俺を見上げた香の瞳は、涙で濡れていた。

「俺は、お前に甘えてたんだな・・・おまえなら、何も言わなくても分かってくれてるって、思ってたんだ。・・・でも、あれから何もない上に、俺が朝帰りしたんじゃ、誰だって不安になるよな。すまない。」

ポロポロと香の頬を涙が伝っていくのを見て、たまらなくなって、そっと指で拭った。

「・・・じゃ、じゃぁ、どうして・・・?」

ーどうして、自分の告白に応えてくれなかったの?-

香の真っ直ぐな視線を感じて、照れくさくなった俺は、ふいと視線を外した。

「・・・その、なんだ。俺もあの時酔っぱらってたし・・・まさかお前から、あんな大胆なお誘いがあるなんて思ってなかったから、頭の中が真っ白になっちまって、なんて言っていいのかわかんなかったんだよ!悪いか!?」

最後のほうは、半ばヤケっぱちになって叫んでいた俺。あぁ~かっこわりぃ・・・

どうにも耐え難いむず痒さを感じて、頭をボリボリとかく。

腕の中の香は、きょとんとした顔をしたかと思うと、くすくすと笑いだした。

「なっ・・・なんだよっっ」

「だって・・・撩が、そんな風に思ってたなんて全然知らなかったから、なんだか可笑しくて・・・。だって撩なら、女の人にあれくらいのこと言われたこと沢山あるでしょ?」

上目遣いで俺を見上げる香。思わず、ため息が出る。

「・・・そりゃぁ、言われたことはあるさ。だけどな、自分が惚れた女から言われたのは、お前が初めなんだよ。だから、どうしたらいいのかわかんなかったんだよ。」

ボソッと呟く俺。

百戦錬磨の俺も、香には完全降伏、白旗をあげるしかない。何せ、今までの経験が何の役にも立たないのだから。



俺は腕を緩めると、そっと香を離した。そして、腰にさしてあった銃ーコルトローマンーを、香へと差し出す。

「香。お前を愛してる。こんな俺だが、お前がパートナーとして・・・俺にとっての終生のパートナーとして一緒にいてくれる気があるなら、これを受け取って欲しい。・・・もし、受け取ってくれるなら、もう二度と、お前を泣かせたりしない。約束する。」

俺なりの、香へのプロポーズ。もし、この手を取ってくれるなら、もう二度と離さない。

それが、どれほどの時間だったのかわからないが、香からの返事を聞くまでの時間は、俺にとってとても長く感じた。

おずおずと差し出された香の手は、俺が差し出したコルトローマンの上に置かれていた。

「・・・いいの・・・?あたしで・・・?撩は、後悔、しない?」

自信なさげな香の声と表情に、チクリと胸が痛む。

「お前こそ、俺でいいのか?言っとくが、これを受け取ったら最後、二度と離してやらねぇからな?」

ふるりと香の頭が横に振られた。

「撩が・・・撩じゃなきゃ、いや。撩がいい」

俺の手からローマンが離れて、香の手の中へと収まるのを、胸が苦しくなるほどの思いで見つめた。

ギュッと香を抱きしめる。

「もう、これでお前は俺から離れられねぇからな?覚悟しろよ?」

「あたしの方が、離さないわよ?」

お互い顔を見合わせると、くすりと笑う。そして瞳を閉じると、どちらからともなく唇を重ねたのだった・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
最後はやっぱりハッピーエンドでしょう!!最後に撩ちゃん、頑張りました!

おつきあい下さいました皆様。ありがとうございました。・・・ちなみに、このあとの2人はどうなったんでしょうか?!私的には、と~っても興味があるので、時間ができたら、番外編書いてみたいなぁ~と思っております。
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【2013/10/04 23:00】 | How much is that time?
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