CH2次創作サイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

リカを半ば強引に店から連れ出したのはいいが、ここは新宿歌舞伎町。俺のテリトリーということは、俺(達)を知る奴らが沢山いるわけで・・・。

連れて歩いているのが「香」ならば、からかわれる程度で済むが、今の「リカ」の姿じゃ、自称「香ファンクラブ」の面々に何を言われるかわからない。


・・・移動するか・・・

「リカ」を抱き寄せながら、近くに止めていたクーパーへと誘導していく。

・・・さて、どこにいきますかね・・・?

クーパーの助手席のドアを開け、彼女に座るよう促すと、遠慮がちに座る姿はまるで別人のようで、何だか痛々しい感じだった。

ーいつもの、お前の指定席なのにな・・・?

苦い思いを抱えながら、自分は運転席へと身体を滑り込ませる。

「・・・どこか行きたい所はあるかい?」

そう尋ねるも、助手席の「リカ」は俯いたまま今にも泣きそうな顔をして首を横に振るだけだった。

・・・困ったな・・・。そう思っていると、ふと、同じ様な事があった事を思い出す。

名前も知らない「お嬢様」としてデートをしたっけ・・・

・・・まるで、あの時のシンデレラみたいだな・・・

この後に及んでも、まだ自分が「香」であることを明かさない彼女。その彼女を別人に仕立て上げたのは、今回も彼女の親友で。おそらく、例のお節介が高じて、素直になれない俺にハッパをかけるつもりで「リカ」を押しつけたのだろう。

思わず、クスリと笑みがこぼれた。

そうだ、今日はあの時のやり直しをしよう。もちろん、結末は変えるつもりだ。

初めからお前が香だと分かっていたと伝えよう。そして、今夜は俺自分の気持ちに素直になってみよう。

そうと決まれば行く所は一つ。これからの楽しい時間を思い、俺は車を走らせた・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・どうしてこんな事になっちゃったんだろう・・・?

どこかへと車を走らせる撩の横顔を、ぼんやりとみながら考える。

ーーちょうど2週間前、いつもの如くの朝帰りの撩に、ハンマーをお見舞いしようとしたときに気が付いてしまった。それは、撩から漂う匂いが、いつものキツい香水と酔うほどのアルコールの匂いではなく、ふんわりとした甘い香りだけだったという事に。

それが、何を意味しているのか分からないほど自分も子供ではない。

・・・きっと、他の女(ひと)を抱いてきたんだ・・・

でも、怖くて撩には聞けなかった。だから、悩んだ末にミックにそれとなく聞いてみたのだった。

でも、ミックからは、はっきりとした事は聞けなかった。


「愛するもの」と、撩から告げられて、やっと撩に「女」としての自分も見てもらえる・・・。そう、心のどこかで期待していた自分いることに気が付いて、苦しくなった。

ーあたしをみてー

そんな想いを込めて、ありったけの勇気を振り絞って、撩に告げた想いは、見事に玉砕した。

抱きしめてくれることも、甘い言葉を掛けてくれることもなく、ただ困った顔をした撩がそこに居たのだった。

結局、撩にとってのあたしは、妹の様な存在なのだ・・・。だったら、この想いはどこかへ置いて来なければいけない。せめて、CHの相棒としてあいつの側に居られるようにするためには。

今思えば、半分は撩への当てつけだったのかもしれない。自棄になってミックに呟いた一言を、後になって後悔した自分がいた。

でも、昨日の撩の中途半端な言動に、あたしの中の何かが弾けたのだ。

「もう、期待させないで・・・」

撩はずるい。あたしに期待させておいて、肝心な時にスルリと逃げてしまう。もう、これ以上傷つきたくなかった。他の誰でも良かった。偽りでもいい。たった一度でいいから「女」として、愛されてみたかった。だから、絵里子に頼んで、撩が来ないような店ー「香月」ーに「リカ」として連れてきてもらったのだ。

なのに、通された部屋にやってきたのは「ホスト」としての撩で。気が付いたら、絵里子に押し切られるように撩とデートをする事になっていたのだった。

「・・・どこに、行くの・・・?」

不安になって、思わず尋ねた。

「ん~?着いてからのお楽しみ♪きっと、君も気に入ると思うよ・・・?」

そう言って、優しい笑顔を見せてくれた撩に、胸が痛んだ。

・・・そうだ、いまは「香」じゃない。「リカ」なのだ。だから、そんなに優しい眼差しを向けてくれるのよね・・・?

それ以上の事を聞けないまま、あたしは黙って外の景色を眺める事にしたのだった・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
脱、ヘタレ撩ちゃん・・・でしょうか?次回は、「あの時」のやり直しです。
関連記事
スポンサーサイト

【2013/09/28 21:00】 | How much is that time?
トラックバック(0) |
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。