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「・・・香の様子はどうですか・・・?」

香の診察を終え、部屋から出てきた教授とかずえに状態を確認する。

「・・・立ち話で済ませる話じゃなかろう?」

その言葉に促されて、教授の後について書斎へと向かった。



「それで、どうなんですか?」

書斎に着くなり切り出した俺に、教授が苦笑する。

「落ち着くんじゃ、撩。大丈夫じゃよ。今は眠っておる。疲労が溜まっておったんじゃろ・・・。ゆっくり休んで、栄養のあるものを食べれば良くなるじゃろ。それに、肩はかすり傷程度じゃ。治療の必要は無いわい」

教授の言葉に安堵する。

「・・・良かった・・・」

ほっとする俺の姿を見て、教授がため息をついた。

「・・・本当に大変なのは、これからじゃぞ・・・?撩・・・」

「・・・え・・・?」

そのとき、俺には教授の言った意味がわからなかった。ー香が無事だった・・・ーそのことに、浮かれていたのかもしれない。

教授の呟いた言葉の真意に俺が気が付いたのは、翌日、香が目覚めてからだった・・・。





「・・・またよ・・・。これで、何度目かしら・・・。」

深いため息を付き、そんな言葉をつぶやくかずえからは、疲労が感じられた。

手には血のついた針と点滴のセットが入ったトレー。

「・・・また、抜いたのか・・・」

教授宅へと運び込まれた香が目覚めたのは、翌日の昼過ぎのことだった。それから一週間、香は食事はおろか、水すら口にしようとしない。

みんなが色々と差し入れてくれるのだが、一切を受け付けないのだ。一言も発せず、虚ろな目をして、ただじっとベッドに横たわっている香。

このままでは居られないため、最終手段として点滴をしているのだが、それすらも、ちょっと目を離した隙に抜いてしまうのだ。

まるで、生きる事を拒否するかのような態度に、倉庫での香の言葉を思い出す。


『あたしがいる限り、また同じことがおきる』


香の幸せだけを願って選んだ別れだった。だが、それは間違いだったのかもしれない。結局、香を危険にさらしたあげく、香にあんな事をさせてしまったのだ。



ーどうしたらいいんだ・・・?香、お前にとっての「幸せ」ってなんだ?

色々な考えが、思いが頭の中をグルグルと巡る。


「撩よ。お前さんは、どうして香くんの手を離したんじゃ?そのときの事を、もう一度よく思い出してみるんじゃな。・・・今の香くんを救えるのは、お前さんだけじゃよ・・・」

昼間、教授に言われた一言を思い出す。

ーそうだ。俺は、香を失うのが怖かっただけなんだ。だから、「香の幸せのため」なんて言い訳して、アイツの気持ちも全部無視して突き放したんだーー

自分勝手な俺のせいで、いつも自分より他人の心配をする優しい香を、ここまで追い込んでしまったのだ。

「・・・香・・・。どうしたら、お前は前みたいに笑ってくれるんだ・・・?」

どうやって償ったらいいのか、、まだ判らない。ただ、このままここにいたら、だめだということだけはわかっていた。



翌日、教授に頼んで、別荘の一つを借りた。

「・・・どうにもならんかったら、連絡しなさい・・・」

そう言って、鍵を貸してくれた教授にお礼を言うと、俺は香をクーパーに乗せ、別荘へと向かった・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
終わりませんでした・・・スミマセンm(_ _)m 次回、最終話になります。

心を閉ざした香と、撩はどう向き合うのでしょうか・・・?次回更新は、7/6予定です。
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【2013/07/01 23:42】 | One only wish
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