CH2次創作サイト
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いつも、不定期更新の迷走サイトへお立ち寄りくださる皆様、どうもありがとうございますm(_ _)m

温かいコメントを下さった皆様、なかなかお返事ができなくて、申し訳ありません。少しずつお返事させていただきますので、お時間がいただけると嬉しいです。


気が付けば、もう31日。あわわ・・・。掃除してない・・・Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)

今日も仕事なので、今年はすべてを放置したい気持ちの私です・・・(泣)

で、予定では、今日の朝6時に年越し蕎麦を食べる・・・ハズ。・・・朝から蕎麦!?と、思ったのですが、帰宅時間等を考えた結果、こうなりました・・・。

そして、ただ今ガス台の上では、煮物と黒豆さんが仲良くコトコトと煮えております。間に合うのか?お節・・・


12月に入って、本当にトラブル続きで。真剣に厄払いしようかと考える今日この頃です・・・。(厄年ではないんですが・・・)

凹みきった心と身体を潤してくれるのは、やっぱりCHのサイト様巡りで。タブレット片手に、通勤中に癒されていました。

いつもお世話になっているサイトの皆様、素敵な作品をありがとうございます。


今年の3月にサイトを立ち上げて以降、私の願望でもある「CH好きな方々と楽しい交流ができたらいいな」という願いが、少しずつ叶ってきています。

至らない点も多々あるサイトですが、たくさんの方からアドバイスや温かいコメントを頂き、ここまでくることができました。ありがとうございました。

来年も、少しずつではありますが、お話を更新していきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m

インフルエンザも流行る時期になってきました。皆様、体調を崩されないよう、素敵なお正月をお迎え下さいm(_ _)m
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【2013/12/31 01:27】 | つぶやき
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ひさやん。
わたしも、年末年始仕事ばかりでかなり参っておりますが、CHサイト様方に癒されております!
来年も、楽しみに訪問させていただきたいです!!
よいお年を!

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みるく様リクエストの作品になります。お待たせ致しましたm(_ _)m






***************
「香さんって、何をやらせても中途半端なのね。」

グサリとくるような言葉を投げかけてきたのは、今回の依頼人である光希さん。


某企業の社長令嬢である彼女には、れっきとした婚約者がいるのだが、その相手が自分の命を狙っているらしい。と、今回ボディーガード兼、黒幕を突きとめるという依頼を持ってきたのが数日前。

撩好みのもっこり美人の彼女は、初めのうちは、撩の変態ぶりに驚き逃げ回っていたのだ。だが、いざというときに見せる撩の真剣な眼差しに、すっかり心奪われてしまったのである。


なんて事はない。いつものことだ。

命の危険にさらされた緊張状態の時に、撩のあの真剣な眼差しが自分に向けられたら、大抵の女性は撩に恋心を抱く。

非日常的なスリリングな体験がそこに加われば、なおの事。


今日の夕食は、光希さんの自慢の手料理だった。普段お目に掛かることのない、手の込んだ料理の数々にため息がこぼれる。

「わぁ~お♡豪華~!!これ、光希ちゃんが作ったの?」

嬉しそうな顔で、涎を垂らさんばかりに料理をみる撩に、光希さんがすり寄る。

「お世話になっているお礼に、冴羽さんのことを想って作りました・・・。お口にあえばいいんですが・・・」

和やかな雰囲気で進む食事。光希さんは、甲斐甲斐しく撩のお皿に料理を取り分けている。

「冴羽さん、私の料理どうですか?」

豪快に食べ進めていた撩は、満足そうな顔をして言った。

「光希ちゃんって、ほんっと何やっても上手だね~♡この料理も、最高!!美味しいよ。」

「本当ですか!?嬉しい!!」

あたしには言ってくれない「美味しい」の一言が、胸に深く突き刺さった・・・



小さなため息をつきながら夕食後の食器を片づけていると、光希さんが挑戦的な瞳であたしを見て言った。

「ねぇ、香さん。どうしてそんな腕で冴羽さんのパートナーだって言えるの?信じられないわ?生活のサポートっていう面でなら、料理だって私の方がずっと上手よ?・・・冴羽さんほどの男性なら、女性にモテるのは当たり前じゃない?それを、あんな暴力で制裁するなんて・・・。私なら、そんな事しないわ。」

撩がいない時間を見計らって繰り返される「パートナーとして相応しくない」という言葉は、この数日、あたしの心に鉛の様に沈み込んでいた。

彼女が言うように、仕事の面では素人同然のあたし。家事も人並み程度だ。容姿に至っては、『男おんな』といわれるほど、女性らしさからはかけ離れている。加えて、ハンマーやコンペイトウも振り回す。

それに引き替え、光希さんは。撩好みの才色兼備の女性だ。万年金欠でピーピーいってる冴羽商事にとっては、驚くほどの経済的バックアップもできる。撩の飲み歩きさえ、許容できる。と言っているのだ。

何も言い返せないでいるあたしに、光希さんは勝ち誇ったような瞳で言い放った。

「今回の依頼が片づいたら、冴羽さんのパートナーにしてもらえるように彼に話すつもりだから。香さんもそのつもりでいてくださいね?」

そう言って、撩と自分ののコーヒーカップを手に、風呂上がりの撩の元へと向かって行った彼女の背を、あたしは黙って見ていることしか出来なかった。


翌朝、睡眠不足の身体を一喝し、家事をこなす。依頼は今夜解決する予定だ。

撩の調査では、黒幕は婚約者の母親だという。理由は、可愛い一人息子の婚約者が、裏で息子をバカ呼ばわりしていることが気に入らなかった・・・というもの。勝ち気な光希さんにとって、穏和な婚約者は物足りなかったようだ。

今夜、依頼が終わったら光希さんは撩に告白する。そうしたら、あたしは撩のパートナーを辞めさせられるかもしれない。

そんな不安を抱えたまま、光希さんを連れて黒幕がいる婚約者の屋敷に向かった。


撩が調べ上げた彼女への嫌がらせの数々への証拠を突きつけられて、彼の母親は狂ったように叫ぶと、隠し持っていたナイフを振り回した。

「この女は、とんでもない女狐よ!!あの子は誑かされたのよ!!」

喚きながら光希さんに迫る母親から彼女を守るように、背中に庇いながらジリジリと後退しつつ、横目で撩が動く瞬間を探っていると。

「冴羽さん!!」

背に庇っていた光希さんが、急に撩の方へと駆けだしたのだ。

「光希さん!!」

予定外の行動。運悪く彼女の目の前に母親が立ちふさがった。振り下ろされるナイフを眼にして、立ちすくんでしまった彼女に、あたしは飛びついて床に転がった。次の瞬間、パァンという音と共にナイフの破片があたし達の上に降ってきたのだった。

「光希さん、大丈夫?」

呆然としている彼女に、そっと手を差し出して立たせた。

「2人とも、大丈夫か?」

パイソンを懐に収めた撩が歩み寄ってくると、光希さんはあたしの手を振り払って撩の胸に飛び込んだ。

「ありがとう冴羽さん。やっぱりあなたは最高の人よ。」

そんな彼女の背を優しく撫でる撩の姿を見ていられず、あたしはそっと部屋を後にしたのだ。


光希さんの希望で、撩が彼女を屋敷まで送っていく事になったため、あたしはひとりアパートに取り残されていた。

心細くて空を見上げれば、細い三日月が頼りなさげに浮かんでいる。

「・・・やっぱ、だめかな・・・」

屋上の柵にもたれ掛かりながら、泣きそうになるのを堪えて目を閉じていると、ふわりと嗅ぎ慣れた匂いがした。

「・・・こんな所にいたのか。風邪ひくぞ?」

くしゃりとあたしの頭を撫でてくれる手は、とても暖かかった。

「・・・光希さんは・・・?」

恐る恐る訪ねると、撩のため息が聞こえてきた。

「・・・無事に送り届けたさ。・・・それと、例の件に関しては、丁重にお断りしといた。」

・・・断った・・・?

「・・・なんで・・・?」

撩好みのもっこりちゃんだったじゃない。それなのに、なんで・・・?

断った理由が判らず、撩の顔を見上げると、そこには怒った撩の顔があった。

「あのなぁ、俺の居ない間に嫁いびりみたいな事するような奴、俺がパートナーにするとでも思ったか?そんな奴、信用できるか!!」

「・・・え・・・。りょ、撩、気が付いてたの・・・?」

光希さんからの口撃を、撩が知ってたなんて・・・。張りつめていた気持ちが一気に緩んで、涙が頬を伝う。

その涙を、撩の指が優しくすくい取ってくれる。

「すまん。おまえには嫌な思いさせちまったな・・・。これからは、気をつけるから・・・だから・・・」

「・・・だから・・・?」

言いよどむ撩の言葉の先が気になって、続きを促すと、不意にギュッと抱きしめられた。

「ちょっ、ちょっと!?りょっ・・・」

「だぁぁ~!!いいから、おまえは黙ってろ!!いいか!?一回しか言わないからな!?」

「は、はい!!」

すぅっと、撩が深呼吸するのがわかった。

「・・・俺のパートナーはこの先ずっと、おまえだけだ。・・・も、もちろん、おまえが望むんだったら。だけどな?」

照れ屋でひねくれ者の撩にとっては、プロポーズに匹敵するくらいの言葉だ。その言葉が聞けて、あたしの涙は止まらなくなった。

「・・・当たり前でしょ?あたしにとっても、パートナーは、撩だけよ・・・」

撩に負けないように、あたしは撩の背中に腕を回すと、あたし達は暫くそのまま抱き合っていた・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
みるく様、いかがだったでしょうか?リクエストにお答えできていない所もあるかとおもいますが、お許しください(。>ω<。)

どんな女(ひと)が現れても、やっぱり撩のパートナーはカオリンでしょ!!と、書いていて再確認した私です。

【2013/12/31 01:03】 | リクエスト
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件のリースの下で交わしたファーストキスを境に、撩は隙を狙っては、香にキスをしている。



例えば、朝、なかなか起きて来ない自分を起こすためにやってくる時。

例えば、掃除を終えて、部屋から出て来た時。

例えば、お日様の匂いがする洗濯物を、クローゼットに仕舞いに来た時。

例えば、7階に用事があってドアの前を通過する時。


とにかく「隙あらば」と、獲物を待ちかまえる猛獣の様に、常に香の動向をチェックしているのだ。

そんな状態なので、日課のナンパはおろか、夜出歩く事すらないという事態に陥っていた。

おかげで、あれからまだ2日しかたっていないのに2人が交わしたキスの数は、両手両足を使っても足りない位だ。



「・・・どうしたらいいのよ・・・」

7階へと続く階段の前で、う~っ・・・・と悩む小動物が一匹。

必要に迫られて7階にあがれば、そこに待ち受けるのは、草食動物を捕獲しようと待ちかまえる猛獣がいる。


香は、捕獲される度に、心臓が飛び出るのでは?と思うほどドキドキするのだ。

初めは触れるだけだったキスが、回数を重ねる毎に、深く、そして長くなっていく。

普段の撩からは想像できないほどの、情熱的なキスに翻弄され、生活全般に支障をきたしているのだ。


「うぅ~/// りょおのバカ・・・」

今日はクリスマスイブだ。香は、リースをかたづけるまでの2日間、この状態が続いたら、自分がパンクしてしまうのではないかと真剣に悩んでいるのだ。

撩とのキスが、嫌な訳ではない。むしろ嬉しいのだが・・・・。

撩の中には、「限度」「節度」という言葉がないのだろうか?

恋愛において超初心者の自分にとって、昼日中に突然キスを(しかも濃厚な)されるという事は、非常事態なのだ。


暫し階段の下で悩んでいた香だったが、このあとの家事を考えると、今捕獲されるのは非常に困るため、泣く泣く7階へいくのをあきらめた。

そして、クリスマスイブという特別な日を過ごすための買い出しに出かけたのだった・・・



*******
香が出かけたのを確認して、撩もこっそりとアパートを抜け出した。行き先は、香が好きな雑貨屋だ。

そこは、お手頃な装飾品も扱っており、香が好きなペンダントがあったのだ。

ミックからは、ちゃんとした宝石店も耳打ちされたのだが、香に普段も身につけて欲しい。という思いから、この雑貨屋を選んだのだ。

シルバーの小さな雪の結晶のモチーフのペンダント。その中央には、小さなアクアマリンが埋め込まれていた。

それを手に、急いでレジへと向かう。こんな所、誰かに見られたらやっかいだ。

綺麗にラッピングされたそれをポケットに突っ込んで、撩は足早にアパートへと戻った・・・。



その夜。香のお手製の料理を囲みながら、2人は楽しいひとときを過ごしていた。

撩からは、とっておきのシャンパンがサプライズで出され、香は小さな子供のようにはしゃいで、それを美味しそうに飲んでいた。

料理を食べ終え、ケーキを取りにキッチンへと向かった香を確認すると、撩はコッソリ例のものをポケットから出して、ツリーの下に隠しておいた。

とてもではないが、面と向かって渡す勇気など持ち合わせていないのだ。


楽しいひとときを終え、2人とも後は寝るだけ・・・という時。

「かおりぃ~?ツリーの下に何か置いてあるぞ~?」

今気が付いた。と言わんばかりの態度で、香に例の物を気づかせる撩。

「え・・・?なぁに?」

撩に言われるまま、ツリーの下を覗いた香は、細長い小さな箱が綺麗にラッピングされて置いてあるのを見つけた。

「・・・これ・・・」

戸惑って撩を見つめる香の視線に、どうにも恥ずかしくなった撩は、ガシガシと頭をかきながらボソッと呟く。

「・・・あ~・・・その、なんだ。クリスマスプレゼントってやつだ。・・・言っとくが、たいしたもんじゃねぇぞ?」

「・・・あ、ありがと・・・。ね、開けていい?」

「・・・たいしたもんじゃないぞ?期待すんなよ?」

香が、逸る気持ちをおさえながらそっとラッピングをとり、細長いケースを開けると、そこには自分が欲しかったネックレスが入っていた。

撩と買い物に出かけた時に、店のショーウインドウの前でそれを見て「いいな・・・」と呟いた一言を、撩が覚えていてくれた事が、とても嬉しかった。

ポロポロと涙がこぼれてくる。嬉しくて嬉しくて。この気持ちをどうしたら撩に伝えられるのか、香にはわからなかった。だから、ありがとうの気持ちも込めて、ギュウッと撩に抱きつくと、撩の顔をのぞき込んで言った。

「ねぇ、撩。キスしても、いい?」

香からの、ラブコールに撩が「NO」という訳もなく。

「もちろん。喜んで。」

そう言って瞳を閉じれば、香から撩へ初めてのキスがプレゼントされた。

触れるだけの可愛らしいキスは、香らしくて思わず笑みがこぼれた。

腕の中の香に、撩はそっと囁いてみた。

「・・・カオリン。撩ちゃん、カオリンともっと仲良くなってみたいんだけど、どう?」

そんなお誘いに真っ赤になりながらも、小さく頷いた香。

その後の2人の夜がどうだったかは、小さなリースだけが知っている・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
クリスマスイブ、ぎりぎりセーフ・・・。2人は甘い夜を過ごしたようで。羨ましい・・・。

イブだというのに、今日に限ってトラブルに巻き込まれ残業するハメに。帰宅したのは9時前。おなかペコペコ、クタクタな私を待っていたのは、子供からの手作りのプレゼントでした。

「大人には、サンタさん来ないでしょ?お母さん、いつも頑張ってるから。」

小さなサンタが、我が家にはいた様で。子供の寝顔を見ながら、このお話を書いていました。

みなさま、素敵なイブをお過ごしください!!

【2013/12/24 23:59】 | 短編
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静まりかえったアパートの中でツリーを探して歩くいていると、倉庫のドアが少しだけ開いているのに気が付いた。扉を開けて中に入ると、コツンという音がして、足下を見るとツリーの飾りが転がっていた。

部屋の片隅に布を掛けられた状態で置かれていたツリーは、慌てていたのか、飾りが取れて床に数個転がっていた。俺はそれを拾い上げると、ツリーの前にそのまま座り込んだ。


ふと見ると、その横にはキャッツで見かけた紙袋が無造作に置いてあった。

中をみると、可愛らしい天使やリボンなど、色とりどりのクリスマスグッズがはいっている。

・・・どんな表情(かお)して選んだんだろうな・・・?

香が選んだクリスマスグッズを、一つずつ手にとって眺めていると、一番下からクリアケースに入った小さなリースが出てきた。

それは、緑の葉に白い実が付いた物で、花束の様にクリスマスカラーの赤いリボンで束ねてあるもので。


・・・これは・・・


ケースの端には、キャッツ御用達の花屋の名前が書かれたシールが張られている。

お節介な彼女の事だ。きっと『それ』を飾る意味も話したのだろう。

意味を教えられて真っ赤になったであろう香の姿を想像すると、思わずクスリと笑みがこぼれた。



『愛するもの』と告げたはいいが、6年という歳月が築き上げてしまった「パートナー」という曖昧な関係はそう簡単には崩せなくて、今までズルズルときてしまったのだ。だが、今日の香の表情(かお)を見て、やっぱりこのままじゃいけないのだと思ったのだ。

「・・・あいつらにとっては、たかがキス・・・なんだろうけどさ・・・」

リースが入ったケースを小突きながら、ポツリと呟く。

長年の俺たちの関係を知る奴らにとっちゃあ、「たかがキスひとつ」なんだろうが・・・

「・・・されど・・・なんだよなぁ・・・」

香が相手だと、そう簡単にはいかないのだ。その辺の微妙な男ゴコロを、あいつ等はわかってんのかね・・・?

「・・・ま、乗せられてやってもいいか・・・」

ひとりごちながら暫くツリーとリースを眺めていた俺だったが、覚悟を決めると立ち上がり、リビングへとツリーと買い物袋を抱えて向かったのだった・・・




「・・・香・・・?」

居るはずの香の姿が見あたらなかった。代わりにあったのは、一枚のメモ。

ー「支払いをしたら、すぐに帰ってきます」ー

・・・そういやぁ、今回の依頼受けたときに、溜まってたツケがやっと払えるって言ってたっけ・・・。

時間はまだ6時だ。俺が倉庫にいる間に出ていったなら、そろそろ帰ってくるころか・・・?

香が帰ってきたら、今度こそ・・・



*******

撩のツケの支払いを終えてたあたしは、ゆっくりと階段を登っていた。

『誰があんな男女とキス出来るってんだ!?』

キャッツで聞いてしまった撩の一言が、心に重くのし掛かる。

「・・・バカね。いつもの事じゃない・・・」

奥多摩の一件以降、何の進展もないあたし達。お互い素直では無い上に、6年もの間「パートナー」という曖昧な綱の上で揺れ続けていた2人の関係を壊すには、何かきっかけが無いとダメだと思ったから、実は密かにクリスマスにかけていたのだ。

だから今日の買い物で、ミックがこっそり教えてくれたリースを、勇気を出して買ってみたのだ。

『有名な話だからね。撩が知らない訳ないよ?』

買う時に、美樹さんからも「香さん、それ飾る場所考えないと、ミックが飛んできて冴羽さんと撃ち合いになるわよ?」なんて言われて、ちょっと舞い上がっていたのだ。

だからなのかもしれない。いつも聞き慣れているはずの一言が、あたしの心の隙を突いて突き刺さったのだ。

逃げるように帰ってきたアパートで目に入ったツリーが、まるで醜いあたしの心を象徴しているようで。見ていられなくなって、今日買った荷物と一緒に倉庫へと隠した。



6階のドアの前に着いたあたしは、負の思考を振り落とす様に深呼吸した。パチンと頬を両手で叩き、気合いを入れる。

気持ちを切り替えドアを開けてリビングへ入ると、薄暗いリビングには隠した筈のツリーが、綺麗に飾られてライトが点いていた。

「・・・ど、どうして・・・?」

訳が分からずツリーの前で佇んでいると、後ろからふわりと目隠しされた。撩の大きくて温かい手が、あたしに目隠ししている。

「りょ、撩?」

耳許で、撩の低くて優しい声がした。

「このまま、俺の言うとおりに歩いて?」

その言葉にドキリとしながら、撩に目隠しをされたまま、誘導されて歩き出す。

階段に足をかけた瞬間、どきんと心臓が跳ねた。

この先にあるのは、撩の部屋だ。

ゆっくりと階段を登るあたし達。目隠しされていたって、撩の部屋の位置は身体が覚えていた。

階段を登りきって、数歩歩いた所で、目隠しが解かれた。目の前には撩の部屋があった。

「香、上見てみ?」

悪戯な表情を浮かべた撩に言われるまま、ドアの上を見ると、そこには件のリースが飾られていた。

「・・・・え・・・・?」

隠しておいたはずのものが、何故ここにあるのだろう?

事態が飲み込めないでいると、撩の手がそっとあたしの頬を包んだのがわかった。

「ここなら、ミックとはち合わせる事がないだろ?」

「~~///!?」

その言葉に、撩がヤドリギの意味を知っていることを確信して、恥ずかしくて思わず視線を逸らそうとした瞬間、ふわりと唇に温かくて柔らかい感触が・・・

瞳を閉じる事すら出来ずにいたあたしに、ちょっと困った顔の撩がうつる。

「ヤドリギの下にいる女性には、男性はキスしてもいいんだろ?・・・本当はずっと、おまえとこうしたかったし。・・・でも、なかなかきっかけが掴めなくてな・・・。スマン・・・」

撩からの、素直な言葉が嬉しかったあたしは、ギュッと撩に抱きついた。

「・・・あたしも、素直じゃなくてごめんなさい・・・」

お互い真っ赤な顔をみて、2人でクスリと笑うと、どちらともなくそっと唇を重ねたのだった・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ヤドリギの下でキスをした2人は、永遠に結ばれる・・・そんなロマンチックなお話もあるのは、有名なお話ですので、クリスマスのお話に絡めてみました。撩、がんばって挽回しました(笑)

もうすぐクリスマス本番。みなさまも、どうぞ素敵なクリスマスをお過ごしくださいm(_ _)m

【2013/12/23 00:00】 | 中編
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「・・・どういう事かしら?冴羽さん?」

重苦しい沈黙を破ったのは、恐ろしいほど冷めた声の美樹ちゃんの一言だった。

「・・・あ・・・いや・・・。ゆ、唯香がしつこくってさぁ~・・・」

視線を泳がせながら言い訳をする俺に、美樹ちゃんがピシャリと言い放つ。

「人のせいにしないの!!相手が唯香ちゃんだったとしても、ほかに言い様があったでしょう!?今年のクリスマスは、お互いに想いを伝えあって初めて迎えるクリスマスでしょう!?・・・香さん、あなたと素敵なクリスマスを過ごしたいって、本当に楽しそうに買い物してたのよ?それなのに・・・」

・・・そうだ。美樹ちゃんと海坊主にとっては、結婚して初めて迎えるクリスマス。・・・お互い口のは出さないが、俺たちにとっても、今年のクリスマスは特別な物になるはずだったのだ・・・

美樹ちゃんの言葉に、ハッとした俺。

・・・あぁ・・香が大事そうに抱えていた紙袋の中身は、クリスマスグッズだったのか・・・

昨日、鼻歌を歌いながら楽しげに小さなツリーを飾り付けていた香の姿を思いだし、胸が痛んだ。

「・・・わりぃ・・・帰るわ。」

そういってキャッツを後にした俺は、寒いアパートの自室で、膝を抱えて泣いているであろう香のもとへと急いで帰ったのだった・・・。



俺の予想に反して、香はキッチンにいた。コンロの上に置かれた鍋からは、温かい湯気とコトコトという心地よい音が聞こえている。

いつもなら、俺がキッチンに入ると振り返って笑ってくれる香だが、今日は台所に向かったままだ。

「・・・香・・・」

泣きそうな背中をみて、かける言葉を見つけられないまま、思わず声を掛けてしまった俺。

ピクンと怯えたように香の肩が小さく跳ねた。

「・・・ご、ごめん。先帰ってきちゃって。まだ夕飯にならないから、待ってて?」

背を向けたまま、小さな声で俺に謝る香をみて、思わず後ろから抱きしめていた。

「・・・りょ、りょう・・・?」

事態が飲み込めていない香が、腕の中で戸惑って身を捩っている。

「・・・いいから。ちょっとこのままでいさせてくれ・・・」

香の髪に顔を埋めるようにして、抱きしめる腕に力を込めた。


なにも言えずにいた俺に、腕の中の香がポツリと呟いた。

「・・・大丈夫だよ?撩・・・。あたし、気にしてないから。・・・だって、いつものことじゃない?」

胸を抉られるような痛みが走った。思わず、香を抱きしめていた腕が緩む。

・・・『いつものこと』・・・。香はそういうが、言葉とは裏腹に腕の中の香は小さく震えていた。

きっと、本当に「いつものこと」なら、今頃俺は、ハンマーの下敷きになっているはずだ。

「・・・いつも、すまん・・・」

今まで散々傷つけてきておいて、今更かもしれないが、情けないことに、今の俺にはその言葉しか出てこなかったのだ。


ゆっくりと、香が俺の腕からすり抜けていく。

「バカね。気にしてないって言ってるのに。・・・ごめんね。あたし、ちょっと疲れちゃった。少し休んでくる。」

俯いたまま、自室へと消えていった香。その後ろ姿は完全に俺を拒否していて、俺は後を追う事ができなかった。

・・・謝るはずだったのに、何やってんだよ俺は・・・。

俺が選んだ謝罪の言葉は、傷ついた香の心に、更に爪をたてたのだ。

苦い思いと、やり切れない思いを抱えたまま、俺は香のいないキッチンから抜け出すとリビングへと逃げたのだった・・・


薄暗いリビングで、気持ちを落ち着かせようと煙草に火をつけ、紫煙を深く吸い込む。いつもより苦く感じるそれに、思わず眉をしかめた。

ソファに沈み込みながら、静まりかえったリビングを見渡せば、違和感を感じる。

・・・何かが足りない・・・・?

整理され、掃除が行き届いた部屋は、いつもと変わらない。だが、出かける前とは何かが違っていたのだ。

必死で足りないパーツを探していく。暫くして、やっと気が付いた。

・・・クリスマスツリーがない・・・。

昨日、あんなに綺麗に飾り付けされていたツリーが、見あたらないのだ。

もう一度、リビングをぐるりと見渡すも、やはり無い。

「・・・どこやったんだ・・・?」

そう言えば、美樹ちゃんと買い物してきた袋も見あたらない。おそらく、ツリーに飾る小物が入っていたであろう袋。

昨日、ツリーを飾り付けながら、香が言っていた言葉を思い出した。

『もう少し、可愛い飾りが欲しいなぁ~。明日美樹さんと買い物に行く約束してるから、そのとき探して来ようっと!』

・・・昨日は、あんなに楽しそうに笑っていたのに。

その笑顔を消したのが、ほかでもない自分だと思うとたまらなくなって、俺は消えたツリーを求めてアパートの中をさ迷い始めたのだった・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あぁ~・・・脱線しております~~(;´д⊂) 甘い展開にしたかったのに、完全ヘタレ撩と泣きそうなカオリンが・・・。やっぱり、疲れていると、思考も下降気味なようで・・・

でも、最後には(クリスマスには)甘い2人になっている予定です。なので、週末にはそんな2人に会えると思います。

お時間ありましたら、お立ち寄り下さいませm(_ _)m

【2013/12/18 00:00】 | 中編
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世の中が色鮮やかなクリスマスカラーになってきた12月。今年一番の冷え込みと言っていた通り、外に出れば吐く息も白いほど寒い。

「・・・香もいしねぇし、こんな寒い日は美樹ちゃんに温かぁ~いコーヒーでも入れて貰おうっと♡」

足取りも軽く、キャッツの扉を開けてみると、そこには皿を磨いている海坊主が一人。

「・・・なんだ、お前か。美樹なら居ないぞ。香と買い物に行ってる。」

「ふ~ん・・。なぁんだ、つまんないの~。折角・・・・」

言いかけた時だった・・・


カララ~ン♪


カウベルが鳴るのと同時に聞こえた元気な声。

「こんにちは~!!冴羽さんと香さん居ます~?」

声の主は、小脇にワープロを抱えた唯香。

ゲッ・・・。一番会いたくないヤツが来た・・・

逃げるが勝ちと言わんばかりに、そそくさと店から逃げ出そうとする俺を、唯香が見逃す筈もなく、グイッとジャケットの裾を引っ張られた。

「冴羽さぁ~ん。お姉ちゃん達から、2人の間が進展したって聞いたんで、早速取材に来ちゃいましたぁ~♪」

・・・あの女狐姉妹~~!!自分たちが餌食になりたく無いからって、俺たちの事売りやがったなぁ~~!

美樹ちゃんとタコの結婚式で、確かに俺は香に想いを伝えた。・・・だが、唯香が期待している様なことは、何一つ無いのだ。新宿に戻って来てしまったら、まるで魔法が解けたように、あの素直な俺はどこかへと消え去り、何時もの天の邪鬼な俺に戻ってしまったのだ。

そんな複雑な俺の胸中を唯香が察してくれる訳もなく、キラキラとした瞳で次々と質問をしてくる。

「もうキスはしたんですよね??2人のファーストキスは、どこでどんな感じだったんですか?やっぱり、冴羽さんからアプローチしたんですか?」

あぁ、めんどくせぇ・・・。唯香の猛攻にたじろぎながら、助けが欲しくてカウンターの中にいる海坊主にチラリと視線を投げると、真っ赤になって固まっていやがる。

・・・ははは・・・・。海ちゃんには刺激が強すぎたみたいね・・・(ガックシ)

ダンマリの俺にしびれを切らした唯香が、はたと思いついたような顔をして、核心をつく事を言って来やがった。

「・・・冴羽さん・・・。まさか、まだキスもしてないんですか!?信じられなぁ~いっっ!!だって、香さんに告白したんでしょ!?」

俺の襟元をつかみ、首がガクガクと言うほど揺らして迫ってくる唯香の勢いに押されて、俺は思わず叫んでしまった。

「うるさい!!誰があんな男女とキス出来るってんだ!?」


そう叫んだと同時に、唯香の口が「あ」の形になり、その顔からは血の気が引いていた。掴んでいた俺の襟から離れた手は、俺の後ろを指さしている。

「んぁ?どうしたんだ?唯香・・・?」

唯香の指さした後ろを振り返ると、そこには、私用エリアからから美樹ちゃんと一緒に帰ってきたらしい香の姿。

最悪なパターンに、冷や汗が背中を伝う。唯香は、脱兎のごとくワープロを抱えて逃げ出した。

「あ、あたし、今日は帰ります~!!またねぇ~冴羽さん、香さん!!」



何とも言えない微妙な雰囲気が漂う店内。いつもなら、ここで香のハンマーが繰り出される所なのだが、今日に限って出てこない。

嫌な予感がして横目でチラリと香を見ると、買ってきた荷物を両手で大事に抱えたまま、俯いていた。

・・・泣かせちまったか・・・?

ここは軌道修正が必要か・・・。そう思って香にかける言葉を探していると、俯いていた香が、パッと顔を上げた。

少しだけ潤んだ瞳で俺をみて、あはは~と笑った。

「そうよねぇ~。あんたにとってあたしは、唯一もっこりしない男女だもんねぇ~!唯香ちゃんも、冗談きつわよね~~!!」

一気にまくし立てるように話す香に、俺は声をかけ損なってしまった。

「あ、美樹さん。買い物楽しかった!また一緒に行きましょうね~!!撩、あたしやることあるから、先に帰るから!じゃぁね?」

そう言って、俺の横をすり抜けてキャッツを出て行った香。後に残るのは、後味の悪いカウベルの音と、苦い思いだけだった・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
お久しぶりです(;^_^A 仕事があまりにも忙しく、こちらにまでたどり着けませんでした・・・(。>ω<。)

あぁ、気が付いたらもう12月。そして、クリスマス~♪日頃お世話になっているサイト様のイベント物を、今から心待ちにしている私です。

うちの2人の間には、暗雲が立ちこめているようですが、撩ちゃんどうするんでしょうかね~??

【2013/12/11 23:00】 | 中編
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