CH2次創作サイト
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別荘についたのは、昼を過ぎたころだった。荷物を部屋に運び込むと、ソファに座っていた香を抱き上げ外に出た。

別荘の近くには小川が流れ、心地よい風が吹いている。

小川の近くに、ちょうど良い木陰を見つけ、俺は、香を抱き抱えたまま横になった。


「・・・気持ちいいな・・・。」


目を閉じると、聞こえてくるのは鳥のさえずりと水の流れる音。それに、木々のざわめき。それだけで、穏やかな気持ちになれた。

俺にされるままじっとしている香を抱き直すと、髪にそっと唇を寄せる。


ここには、自分と香しかいないのだ。天の邪鬼な自分だが、今は素直になってみようと思った。

「・・・本当は、ずっとこうしたかった・・・。お前の手を離したくなんてなかった・・・。俺は、お前を失う事が、何よりも怖かったんだよ・・・」

告げられなかった本心を明かす。


つ・・・と、頬に何かが触れた。

恐る恐る目を開けると、香と目が合う。頬に感じたのは、香の手だと理解するのに、数秒かかった。

暫しの沈黙。見つめ合ったまま、お互い、瞳の奥に隠された想いを探し出そうとしていた。



先に沈黙を破ったのは、俺。

「・・・もう、お前なしじゃ、生きてる意味なんてないんだよ・・・。お前と別れてから気が付くなんて、バカだよな・・・俺って・・・」

俺の言葉に、香の瞳からは、ポロポロと涙が零れ落ちていた。

頬を伝う涙に、唇を寄せる。

「・・・生きてくれ・・・。俺と一緒に生きてくれ・・・。俺は、お前を・・・愛してる・・・」

俺の、たったひとつの願い。



「・・・あたしで・・・いい・・・の・・・?」

濡れた瞳で、縋るような瞳で俺をみる香に、胸が締め付けられた。

「・・・お前じゃなきゃ、ダメなんだよ・・・。」

胸の奥から湧き出るような、「愛しい」という想い。激情ではなく、穏やかな愛情。それは、俺が今までに経験したことのない感情だった。

うまく言葉にできなくて、代わりに頬に触れている香の手に、自分の手を重ねる。

「傍に、いてくれ・・・。それが、俺の願いだ・・・」


「・・・りょ・・・ぉ・・・」

嗚咽を漏らしながら泣き始めた香を、ギュッと抱きしめる。

「・・・戻ってきて、くれるか・・・?」

そう問うと、腕の中の香が、小さく頷いてくれた。

「・・・もう、離さないで・・・。ずっと、一緒よ・・・」

おずおずと俺の背中に腕をまわす香の耳元で、囁く。

「・・・もう、離さない。ずっと、一緒だ・・・」

絡まる視線。俺は、言葉にできない想いを込めて、香の唇に自分のそれを重ねた・・・・・・









「ねぇ~!そこの彼女ぉ~。ボキとホテルでお茶でもしなぁ~い?」

「おのれは~っ!反省という言葉を知らんのかっっ!?」

ドッゴォォ~ンッ・・・

キャッツの店の前で繰り広げられるいつもの光景に、美樹は頭を抱えた。

「・・・結局、なにも変わらないのね・・・」


教授宅から、香を連れて撩が出て行ってから2週間後、なにがあったのかは不明だが、元の鞘に収まった2人は元気な姿で戻ってきた。

それから一ヶ月。目の前には、以前と変わらぬ光景が繰り広げられていた。

ハァッとため息をつく美樹に、隣で皿を磨いていた海坊主がボソッと呟いた。

「・・・相変わらずの、ひねくれ者め・・・」


香を連れて帰ってきたあの日から、撩の態度が少しだけ違うことに海坊主は気づいていた。香をみる目が、触れる手が、以前より優しいことに。

空白の2週間、2人の間になにがあったのかは誰も知らない。だが、確実に何かが変わっていた。




後日、七夕のために店内に飾っていた笹に吊られた数ある短冊の中に、名前のないものを2枚発見した美樹は、思わず微笑んだ。

「・・・バレないとでも思ったのかしらね・・・?」

2枚とも短冊に書かれた願いは同じ。ーずっと一緒にいられますようにー

明日は七夕。どうか、願いが届きますように・・・・・・・

そう願いつつ、2人にどう問いただそうかと、頭を働かせる美樹であった・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
お・・・終わりました・・・。おつきあいいただきまして、ありがとうございました。

「激情」も素敵ですが、穏やかで深い「愛情」のほうが、撩と香にはしっくりくるかな・・・?と思って書きました。

「大人の恋」というヤツですかね?

明日は七夕。皆様は、どんな願いを短冊にかかれましたか・・・?
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【2013/07/06 21:00】 | One only wish
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「・・・香の様子はどうですか・・・?」

香の診察を終え、部屋から出てきた教授とかずえに状態を確認する。

「・・・立ち話で済ませる話じゃなかろう?」

その言葉に促されて、教授の後について書斎へと向かった。



「それで、どうなんですか?」

書斎に着くなり切り出した俺に、教授が苦笑する。

「落ち着くんじゃ、撩。大丈夫じゃよ。今は眠っておる。疲労が溜まっておったんじゃろ・・・。ゆっくり休んで、栄養のあるものを食べれば良くなるじゃろ。それに、肩はかすり傷程度じゃ。治療の必要は無いわい」

教授の言葉に安堵する。

「・・・良かった・・・」

ほっとする俺の姿を見て、教授がため息をついた。

「・・・本当に大変なのは、これからじゃぞ・・・?撩・・・」

「・・・え・・・?」

そのとき、俺には教授の言った意味がわからなかった。ー香が無事だった・・・ーそのことに、浮かれていたのかもしれない。

教授の呟いた言葉の真意に俺が気が付いたのは、翌日、香が目覚めてからだった・・・。





「・・・またよ・・・。これで、何度目かしら・・・。」

深いため息を付き、そんな言葉をつぶやくかずえからは、疲労が感じられた。

手には血のついた針と点滴のセットが入ったトレー。

「・・・また、抜いたのか・・・」

教授宅へと運び込まれた香が目覚めたのは、翌日の昼過ぎのことだった。それから一週間、香は食事はおろか、水すら口にしようとしない。

みんなが色々と差し入れてくれるのだが、一切を受け付けないのだ。一言も発せず、虚ろな目をして、ただじっとベッドに横たわっている香。

このままでは居られないため、最終手段として点滴をしているのだが、それすらも、ちょっと目を離した隙に抜いてしまうのだ。

まるで、生きる事を拒否するかのような態度に、倉庫での香の言葉を思い出す。


『あたしがいる限り、また同じことがおきる』


香の幸せだけを願って選んだ別れだった。だが、それは間違いだったのかもしれない。結局、香を危険にさらしたあげく、香にあんな事をさせてしまったのだ。



ーどうしたらいいんだ・・・?香、お前にとっての「幸せ」ってなんだ?

色々な考えが、思いが頭の中をグルグルと巡る。


「撩よ。お前さんは、どうして香くんの手を離したんじゃ?そのときの事を、もう一度よく思い出してみるんじゃな。・・・今の香くんを救えるのは、お前さんだけじゃよ・・・」

昼間、教授に言われた一言を思い出す。

ーそうだ。俺は、香を失うのが怖かっただけなんだ。だから、「香の幸せのため」なんて言い訳して、アイツの気持ちも全部無視して突き放したんだーー

自分勝手な俺のせいで、いつも自分より他人の心配をする優しい香を、ここまで追い込んでしまったのだ。

「・・・香・・・。どうしたら、お前は前みたいに笑ってくれるんだ・・・?」

どうやって償ったらいいのか、、まだ判らない。ただ、このままここにいたら、だめだということだけはわかっていた。



翌日、教授に頼んで、別荘の一つを借りた。

「・・・どうにもならんかったら、連絡しなさい・・・」

そう言って、鍵を貸してくれた教授にお礼を言うと、俺は香をクーパーに乗せ、別荘へと向かった・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
終わりませんでした・・・スミマセンm(_ _)m 次回、最終話になります。

心を閉ざした香と、撩はどう向き合うのでしょうか・・・?次回更新は、7/6予定です。

【2013/07/01 23:42】 | One only wish
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目の前の光景が受け入れられない。

弾は入っていないはず。照準も、別れる時に狂わせておいた。だから、安全なはずーーー。

そう判断する俺に、もう一人の俺が警告している。



久しぶりに見た香は、穏やかなーー悲しいほど綺麗な微笑みを浮かべていた。

「・・・香・・・?お前、なに、やって・・・?」

やっとの思いで絞り出した声は、少し掠れていた。

何故、自分にそんな物を向けている・・・?



ジャリッ・・・。

一歩、香へと足を向けた。

「・・・来ないで・・・」

銃口をピタリと自分の心臓へと当て、引き金に指を掛ける香。

その表情を、俺は何度も見てきた。ーーー死を覚悟した人間の顔だーーー

ドクドクと、心臓が暴れ出す。背中を冷や汗が伝う。

まさか・・・?まさか・・・?!


「・・・弾、ないんだろ・・・?・・・ヤツはもういない。・・・だから、そんなことしてないで、帰ろう・・・?」


想像してしまった、最悪のシナリオが浮かぶ。ーもし、もしも、弾が装填されていたらーーー?

照準を狂わせているとはいえ、至近距離なら外す事はない。



まるで、時間が止まってしまったかのように張りつめた空気。

その均衡を破ったのは、香だった。


ふっ・・・と、俯き呟く。

「・・・帰る・・・?・・・あたしには・・・もう、帰る場所なんて、ないのよ・・・?・・・どこにいても、なにをしていても、結局あたしは、あなたの・・・撩の足手まといにしかならない・・・。・・・あたしがいるかぎり、同じ事が起きる・・・。だから、こうするのが一番いいのよ・・・」

その言葉で、確信してしまった。ーーー弾が装填されているーーー

香と真っ正面から向き合う形でいる今、俺の腕をもってしても香を傷つけずに銃だけ弾き落とすなんて芸当はできない。

(どうすれば・・・どうすればいいんだ!?)

逡巡する俺の視界に、美樹ちゃんがうつった。

「美樹ちゃん!!」

彼女のいる位置からなら、香の銃を弾き落とすことができる。

一縷の望みをかけ、美樹へと声をかけるが、彼女は香の姿を見ても、動かなかった。

(なぜ?!)

戸惑う俺の視線に、美樹ちゃんが答えた。

「・・・ごめんなさい、冴羽さん・・・。これが、香さんからの依頼なのよ・・・。『もしも、自分が捕まるような事があっても、決して助けないで。あたし自身でケリをつけたいの』と・・・。・・・弾も、一発だけ、渡したわ・・・」

今にも泣き出しそうな顔の美樹に、香が声をかけた。

「・・・ありがとう、美樹さん。・・・これで、いいのよ・・・。これで・・・」



すっと、香の視線が俺に向けられる。控えめな、微笑みとともに。

「・・・ごめんね・・・撩・・・。・・・今まで、ありがとう。・・・どうか・・・どうか、自由に・・・。幸せになって・・・!」

閉じられる瞳。引き金に掛けた指に力が入るのがわかった。



自分の身体なのに、指一本動かすことができない。

やっとの思いで自由になったのは、声だけだった。

「やめろっっ!!俺はっ、俺はお前を失いたくないっ!!」

パァーンッ・・・

俺の叫び声と重なる様に、一発の銃声が鳴り響いたーーー






それは、一瞬のことだった。

美樹の後ろから現れたミックが、香の銃身にダーツを当てたのだ。

ダーツに弾かれた銃身は跳ね上がり、銃弾は香の左肩を掠めただけで済んだ。

その光景は、実際にはコンマ数秒の出来事だったのだが、そのときの俺には酷く長い時間に感じた。


「撩!!」


ミックの一声で、ハッと我にかえる。

弾かれたように身体が動き、香との間合いを一気に詰めた。

背を向けて逃げようとする香に当て身を食らわせる。

意識を手放した香の身体が、ふわりと俺の腕の収まった。

別れを告げた時よりも、細くなってしまった身体をギュッと抱きしめる。


ーー生きているーーー


腕の中の香から、規則正しい呼吸音と鼓動を感じ、ホッと息を付く。

香を抱き上げたところで、ミックと美樹ちゃんが降りてきた。

「香は無事か!?」

腕の中の香をのぞき込むようにしてミックが確認してきた。

「・・・弾は掠っただけだ。なんともない。・・・すまない、ミック・・・。それに、美樹ちゃんも・・・」

ダーツを放ったミックの思いも、香からの依頼を受けた美樹の気持ちも、痛いほどわかっていた。

頭を下げた俺の肩に、ミックの手が置かれる。

「・・・今は、香を安全なところに移すのが先だ・・・」

その言葉に促されるようにその場を後にした俺たちは、海坊主の運転するジープで教授宅へと向かった・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
無事に救出された香ですが、その心は救われるのでしょうか・・・?

次回更新は、7/2の予定です。・・・次回、最終話になる・・・?(一話で収まるか、まだ未定です・・・スミマセンm(_ _)m)

もう少しだけ、おつきあい下さい。よろしくお願いします。

【2013/06/30 21:00】 | One only wish
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「・・・来たようだな・・・?」

クツクツと笑いながら満足そうな表情を浮かべる男。

外からは、銃撃戦の音が聞こえてきていた。

「冴えない顔だね?せっかく愛しい男が助けに来てくれたというのに。」

・・・何故来たの・・・?もう、パートナーでもないのに・・・。・・・兄貴からの預かり物だから・・・?

苦い思いがこみ上げてくるが、その気持ちを押し殺して、目の前の男に微笑む。

「・・・最後かもしれないんでしょう?だったら、綺麗な姿で会いたいわ・・・。せめてお化粧直しくらいさせてくれない?・・・5分でいいわ。一人にして?」

男はニヤリと笑うと、部屋の隅に放り投げられていたバッグを取り、渡してくれた。

「いいだろう。お前も大事な商品だ。高く買って貰えるように綺麗にしておくんだな。」

そう言うと、男は部屋から出て行った。

ふうっと息をつき、バッグを開けるとひっくり返して中身を全部出し、バッグの底をはずす。

バッグの底から取り出したのは、兄貴の形見の銃。次に、ルージュのキャップを開け、中身を引き抜いた。ーそこには、隠していた弾が一発。

パチリと小さな音をさせて弾を装填する。

(・・・兄貴、ごめんなさい・・・。でも、あたしはもう、これ以上撩に迷惑はかけられない・・・)

心の中で兄貴に謝罪する。そして、男に見つからないよう銃を腰に差さすと急いで化粧をした・・・





ミックと分かれた後、敵の銃弾をかわしながら香が捕らわれている部屋を探していると、一番奥の部屋に男が入っていくのが見えた。

・・・見つけた!マックスだ・・・

気配を殺し、ドアに近づく。中からは聞き慣れた女の声が聞こえた。

「時間厳守なのね・・・?女の化粧には時間がかかるのよ?少し待っててよ」

「5分でいいと言ったのは君じゃないか?それに、そろそろ冴羽がやってくる。一緒にいなければ意味がない。」

ドアの横にぴたりと張り付き、突入のタイミングをはかる。

・・・カチリ・・・

撃鉄を起こす音が聞こえたと同時にドアを蹴破り、ヤツのほうへと銃口を向け、発砲した。

弾は、ヤツの右腕を打ち抜き、その反動でヤツは部屋の窓から転落した。

撃ってから、気が付く。・・・銃を持っていない・・・?!

そう、ヤツは、銃を持っていなかった。

じゃぁ、あの撃鉄をあげる音は・・・?

美樹ちゃんとの会話の時に感じた違和感を、感じる。第六感が、警告を鳴らしていた。

恐る恐る、真後ろにいるはずの香のほうを振り返る。

そこには、コルトローマンを握りしめた香の姿があった。そして、その銃口は、ヤツのいた方ではなく、香自身の方へとむけられていたのだった・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
やっと再会した2人ですが、これからどうなるのでしょうか・・・?

次回は6/30更新予定です。・・・あと2話で終わる・・・予定・・・?

【2013/06/28 23:07】 | One only wish
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「香の居場所がわかったぞ!!」

日付が変わった頃、海坊主がキャッツへと戻ってきた。ミックも一緒だ。

「どこだ!?」

逸る気持ちを押さえられず、駆け寄る。

「横浜の倉庫だ。そこからヤクと女達を運び出す予定らしい。」

ミックが詳細な地図を渡してくれた。

「助かったぜ、海坊主。礼は帰ってから必ずする。・・・今は時間が惜しい。」

海坊主に礼を言うと、救出の準備をすべく、アパートへと戻った。


地下の射撃場で黙々と準備を進める。パイソンに思いを込めながら弾を込めていく。

(必ず助け出す)

ホルスターにパイソンを収めると、ジャケットを羽織り、クーパーへと向かった。



「・・・一人で行く気か?」

クーパーに寄りかかるようにして立っていたのはミック。

「・・・香は、俺の弟子だ。・・・俺も一緒に行く。」

バズーカーをランクルの荷台に乗せた海坊主。横には美樹の姿。

「今回は、あたしも一緒に行くわ。・・・これは、香さんからの依頼なの・・・」

美樹の言葉に、男3人が目を見張る。

「・・・どういうことだ・・・?」

香が美樹になにを依頼したというのだ・・・?

美樹は、一瞬視線をさまよわせると、重い口を開いた。

「・・・10日前、香さんから連絡があって、その時に依頼されたのよ・・・。もし、自分がさらわれたら、その時は助け出して欲しいって・・・。」

「・・・あいつ、そんな事を言ってたのか・・・。すまない、美樹ちゃん。その依頼は・・・」

無かったことに。そう言おうとした俺の言葉を遮るように、美樹ちゃんから発せられた言葉。

「無かったことにはできないわ。・・・もう、依頼料はもらっているのよ。・・・これは、プロとして受けた依頼よ。放棄する訳にはいかないの!」

悲痛な叫び。まるで、なにかの不安を振り切ろうとするような、そんな姿。

・・・何かがおかしい・・・。そう、俺の感が告げていたが、それが何なのかは分からなかった。

香を救出する。依頼であろうが、そうでなかろうが、今は、目的が一緒なのだ。相手が数で攻めてくるなら、こちらも頭数が居た方が有利だ。

そう計算して、俺は3人に頭を下げた。

「・・・頼む。力を貸してくれ。」

「・・・香は僕の命の恩人だ。助けに行くに決まっているだろう?」

「サッサとしろ。時間の無駄だ。」

「・・・急ぎましょう・・・」

(無事でいてくれ・・・)

そう願いながら、俺はクーパーに乗り込み、ヤツが待つ倉庫へと向かった・・・・・・・





ヤツの潜伏先の倉庫へたどり着いたのは、タイムリミットまで、3時間を切ろうとする頃だった。

「撩。俺達が正面から行って奴らの気を引きつけておく。お前はその間に香を助け出せ。」

ガチャリとバズーカーを担ぎ上げた海坊主がそう言うと、隣で美樹も頷いた。

「・・・わかった・・・」

「撩、必ず・・・必ず香を助け出せ。いいな・・・?」

ミックが、俺の援護をするべく、体勢を整える。

「・・・いまだっ!行け!!」

ドォーンッと一発、海坊主が倉庫の入り口付近にお見舞いする。それを合図に、裏手へと走る俺とミック。

裏とはいえ、それなりの数の雑魚がいたが、ミックと俺は難なく突破していった。

広い倉庫の一階には、香達の姿はなく、2階へと上がる。

上がってすぐの部屋からは、女の話し声と、嗚咽が聞こえてきた。

施錠されたドアを蹴破ると、そこには10人の若い女性の姿。香の姿はなかった。

銃を持つ俺たちの姿を見て、彼女たちは怯えていた。

「・・・驚かせてすまない。僕たちは君たちを助けに来たんだ。・・・ところで、捕まっているのは、君たちだけかい?他に、居なかった?」

柔らかい物腰で香の事を訪ねるミック。恐る恐る、女の子の一人が口を開いた。

「・・・一人だけ、別の部屋に連れて行かれたわ・・・。背の高い、ショートカットの人よ。」

・・・香だ。俺とミックは、お互いの顔を見て頷いた。

「・・・さぁ。ここから出よう。すぐに警察が来て君たちを保護してくれる。」

そう言って、ミックは女の子たちを外へと誘導していった。

後に残された俺は、香とヤツを探し出すため、走り出した・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
サブタイトル付けなければ良かった・・・(>_< )

お話とタイトルがズレててスミマセンm(_ _)m やっぱり、タイトル付けるのニガテです・・・。

さて、撩は香を無事に助け出せるのでしょうか・・・?香が美樹に「依頼」した事とは・・・?次回更新は6/28の予定です。

【2013/06/26 21:00】 | One only wish
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