CH2次創作サイト
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3333のキリ番、りかママさんリクエストです。大変お待たせ致しました。


 



「ねぇ、しよっか?」


俺の誕生日が前に舞い込んだ依頼がやっと片づき、午後のまったりとしたコーヒータイムでの香から発せられた一言。

緊張感から解放され、ボケた状態だった俺は目が点になった


・・・?は?なにをするんだ?


訳が分からない言葉に、思わず読んでいた愛読書から顔を上げて香を見れば、香は両手で頬杖をついてニッコリと笑っていた。

「・・・あ?なんだ?」

香の笑顔と言葉の意味が分からず、聞き返す。

「だから、しようって言ってんのよ。」

ますます訳がわからない。

「んで~?香ちゃんは何したいのかなぁ?」

取りあえず茶化してみるも、未だに香の意図が見えないのが気になる。

そんな俺をみて、香はくすりと笑う。
 
「・・・男と女がすることって、決まってるでしょ?」

合い向かいに座っていた香が、俺の横に来て、白く長い指で俺の太股をすうっとなで上げた。


「なっ・・・ばっっ・・・」


男を誘うような香の仕草に、思わず自慢のもっこりがピクリと反応する。

奥手で照れ屋な香が、『女』の顔をして迫って来ているのだ。

いったい何がどうしてこうなったのか訳がわからない状態の俺は、慌てふためく。

そんな俺をみて香はクスクスと笑いながら、ゆっくりと俺の胸にすり寄ってきて更なる爆弾を投下した。


「ねぇ、撩は『新宿の種馬』なんでしょ?だったら、これ以上言わなくてもわかるでしょ・・・?」



頭の中は真っ白で、言葉を発しようにも口をパクパクをさせるしかできない。

身体は言うことを聞かず、香にされるがままだ。

硬直状態の俺の胸を、香の指がなぞりあげる。


「っっっ!!!」


思わず声を上げそうになって、寸でのところで飲み込んだ。

目の前にいるのは香だ。だが、俺が知っている香とはまるで別人のような仕草と色香で俺を誘っている。真っ白になっている頭をブンブンとふり、幻覚かとおもい、目をこする。それほど、いつもの香とはかけ離れていたのだ。

戸惑う俺。そんな俺の気持ちなんて知らないとばかりに、香の腕が俺の首へと回された。

さらにパニックになる俺の耳元で、香が囁く。


「・・・今日はあんたの誕生日でしょ?だから・・・」


「※★*◆※◆※*!!」


・ ・ ・ 。

その一言に、完全にシステムダウンした俺。

バッタリとソファに沈み込んだ俺の顔をのぞき込む香。その顔は、先ほどの妖艶さは何処へやら。悪戯が成功したガキの様な、キラキラとした瞳があった。

「ふふふっ。ちょっとはどきっとしてくれたぁ?あんた、いっつもあたしに色気がないだのガキだの言うから、冴子さんと美樹さんに色々聞いて頑張ったんだからね♪」

その一言にガックリして、さらにソファへと深く沈み込む。

あぁぁ~~!?さ~え~こ~。美樹ちゃんも、勘弁してくれよぉ・・・(涙)

右手で額を押さえ、深く長いため息をつく。してやったり♪とご機嫌な顔の香をみて、ひとりドギマギしていた自分がこっぱずかしくなって、ガシガシと頭を掻いた。


・・・気にいらねぇ・・・

新宿の種馬の俺を、色仕掛けで騙そうなんざ、100年、いや1000年早いんだよっっ!!

反撃しようと、むくっと起きあがった俺。

「・・・おまえなぁ・・・」

言い掛けた俺の言葉を遮るように、頬に落とされたのは、香からの可愛らしいキス。

逃げるように俺の前をすり抜けようとした香の耳が赤くなっていたのは気のせいではないはず。

捕まえようと思えば捕まえられたのだが、去り際の一言のせいで手が出なかった。

小鳥が啄むような、可愛らしいキスに思わず頬が緩み、自然とその場所を撫でていた。


ん?なんて言われたんだって?しょうがねぇな。ちょっとだけ教えてやるよ。

「誕生日おめでとう。撩。これからもよろしくね。」

キスと一緒にもらった香からの一言。あとの言葉は、俺と香だけの秘密だ。


***************************
HAPPY Birthday撩!!りかママさまのリクエスト「カオリンからのアプローチでドキッと照れるリョウ」を書いてみました。リクエスト、ありがとうございました。書いていて、とても楽しかったです。拙い文章で申し訳ありませんが、少しでも楽しんでいただけるとうれしいです。

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【2015/03/23 22:54】 | 短編
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奥多摩でお互いの気持ちを確かめ合ったあたしたちだったが、それ以降、まわりのみんなが期待するような進展はない。

今日はクリスマス当日だ。23日にはキャッツで美樹さんの退院祝いと結婚式の2次会、クリスマス会を一緒にやった。忙しい最中の冴子さんも参加して、賑やかに過ごせて楽しかった。

昨日は撩と2人で過ごせたら・・・なんて淡い期待をしていたのだが、ねこまんまの「さきちゃん」からのラブコールに誘われて飲みに出かけてしまったのだ。

「あ~ぁ・・・。」

洗濯物を干し終わったあたしは、屋上から澄み切った青空を見上げながらため息をついた。

・・・撩とデートしたいなぁ・・・

あたしだって年頃の女の子(!!)なのだ。甘い夢の一つくらい見てみたい。

おりしも今日はクリスマス当日。サンタなんて今更と笑われてもいい。シンデレラのようにたった一晩で良いから、大好きな人と特別な時間を過ごさせてください。

雲一つない空に向かって手を合わせてお願いしてみる。


家事を一通りこなすと、いつものように伝言板のチェックへと向かう。街はクリスマスムード一色で、道行くカップルは肩を寄せ合い通り過ぎてゆく。

伝言板には相変わらず依頼がなく、ガックリと肩を落としながら、トボトボとアパートへと引き返す。

「・・・やっぱり、灰かぶりはシンデレラにはなれないのかな・・」

アパートに撩の姿はない。

はぁっ・・・とため息を大きくついたと同時に、電話が鳴った。

「はい、冴羽商事・・・」

「あ、香?丁度よかった。ね、今アパートの下にいるんだけど、ちょっと寄っていってもいい?」

電話の相手は絵里子で、下を見ると携帯を片手に上に向かって手を振っている。

慌てて電話を切ると、絵里子を迎えに玄関まで向かう。

「香~久しぶりっ!!」

玄関を開けたと同時に、絵里子に抱きつかれ、そのままぐいぐいと手を引かれ部屋へと連れて行かれた。

「ちょっ・・・絵里子!?何?何なの?」

訳がわからないあたしに、絵里子がピシャリと言う。

「ね、香。この時間にあなた一人で居るってどう言うこと!?ちゃんと言ってやりなさいよ!『一緒にいて♡』って。押しが足りないのよ、押しが!!!」

そう言いながら、助手とおぼしき子と一緒に強引にあたしの服を剥ぎはじめた。

「やっ・・・。ちょっ、ちょっと絵里子っっ!!何~~!?」

慌てふためくあたしに有無を言わせぬ勢いで、服を着せ、メイクを施していく絵里子。


30分後・・・鏡の前には、灰かぶりからシンデレラになったあたしがいた。

「ん~。やっぱり香は何を着ても似合うわね~♪・・・さ、シンデレラ、魔法の舞踏会の始まりよ。行って王子様をちゃんと捕まえてらっしゃい!」

そう言って部屋から出されたあたしを待っていたのは、スーツを着た撩だった。

「・・・りょ、撩?」

お互い、見慣れぬ姿のせいか、恥ずかしくて目も合わせられない。

もじもじしていると、不意に撩の手があたしの右手を掴んだ。

「・・・行くぞ。」

それだけ言うと、クーパーにあたしを乗せて撩はどこかへと車を走らせた。

「・・・ね、どこに行くの?」

ねぇ、どうしてそんな格好してるの?絵里子に着せられたの?どこに連れてってくれるの?

返事は返って来ない。

しばらくして、撩が車を止めた場所は港だった。目の前には大きな客船。

「・・・乗るぞ。」

そう言うと、撩はあたしの手を自分の腕に組ませると客船へと誘導して行った。


きらきら輝くシャンデリア。沈み込んでしまいそうなほどふかふかの絨毯。

撩が案内してくれた先は、夜景が見える特別席だった。

あたし、夢でも見てるのかな?・・・サンタさんがよい子にしてたご褒美に見せてくれた夢?

席についても、ぼんやりとしているあたしに、撩が苦笑しながら囁く。

「言っとくけどな、夢じゃねぇからな?・・・おまえと過ごすために、用意したんだぜ?今日だけは、めいいっぱいおしゃれして、甘えて良いぞ。なんてったって、クリスマスだからな。」

そんな撩の優しい言葉に、思わず涙してしまったあたし。

「・・・今夜一晩、おつきあいいただけますかね?シンデレラ。」

そう言って、恭しくあたしの手を取った撩。

あたし達2人だけの魔法の舞踏会が始まった・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一応、ぎりぎりセーフ?もう少し元気になったら、甘々な2人を書きたいです。

みなさまにも、素敵なサンタが来ますように・・・。


【2014/12/25 23:31】 | 短編
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今年もこの日がやってきた。

ー「あたしがあんたの誕生日を決めてあげる!」ー

晴れ渡った青空の下、屋上の手すりに寄りかかりプカリと煙草をふかしながら、あの日の事を思い出していた。

あれから3年の月日が流れた。その間に、俺たちの関係も緩やかに変化し、今じゃ公私共に「パートナー」となっている。


ふと下を見れば、桜のつぼみも先が綻び始めてきていた。

今年は教授宅で花見兼俺と香の誕生日パーティーをする事になっている。だから、今年の2人の誕生日は2人きりだ。

「・・いらん気を回しやがって・・・」

俺たちの関係が一歩進んでから初めて迎える誕生日だから。と、お節介な連中が気を利かせてくれての事。

キャッツは今日は臨時休業、歌舞伎町は立ち入り禁止。先手を打たれた俺は、大人しく家に居るしかなかった。

香は朝から忙しく動き回っているので、とても相手にはしてくれない。かといって、街に繰り出してナンパする気にもなれず、こうして屋上で日向ぼっこしているのだ。

「・・・平和だなぁ・・・」

ぼんやりと下を見ていると、愛しの相棒が両手にいっぱいの荷物を持って帰ってくるのが見えた。


10年前に出会った時から、あの真っ直ぐな瞳に惹かれていたのかもしれない。

香は俺に、他人を、自分を愛する事の意味を教えてくれた。そして「生きる」という目的を与えてくれた存在。

自分にはない強さと優しさを持つ唯一無二のパートナー。

もう、香なしでの生活など考えられないのだ。

「・・・あの鈍感さがなけりゃ、もっといいんだけどな・・・」

極度のシスコンの槇村の元で純粋培養されたお嬢さんは、俺とは正反対に、色事に対して超がつくほどの鈍感(天然)ぶりを発揮している。

お陰で、お互いの体温を感じ合いながら眠れるようになるまで半年かかったのだ。


「・・・今夜はオールナイトもっこりだなぁ~」

身体を重ねる様になって一年が経とう言うのに、未だに初々しい反応をみせる香の姿を思い浮かべ、思わず顔が緩む。


「・・・何ニヤケてんのよ。気持ち悪いなぁ~。」

いつの間にか、完全に妄想の世界に浸っていた俺の背後にいた香。

「い、いやぁ~・・・。春だなぁ~と思って・・・あ・・・あはは~・・・」

今想像していた事がバレた日には、「このスケベがぁ~!!お前の頭の中にはそれしかないんかぁ~!!」と言われて簀巻きにされてしまう。

この良き日(?)にそれだけは避けたい。必死に言い訳する俺を、ジロッと見る香の視線に、冷や汗が背を伝う。

「・・・まぁ良いわ。今日は詮索しないであげる。それより、ご飯の用意出来たわよ?」

危うく難を逃れた俺は、空きっ腹を抱えていい匂いが漂うキッチンへと足を向けたのだった・・・。



「何か、昼から豪勢だねぇ~・・・。」

ハンバーグに唐揚げ、ビーフシチューにサラダにスープ等々、俺の好物ばかりがテーブルに置ききれない程並んでいる。

毎年、香が俺の誕生日にこうした料理を作ってくれるのはいつもと変わらないのだが、違いはいつもは夕飯に出てきているのが昼飯だという事だ。

ご馳走を前に、さっそく食べようとした俺の耳に香の小さな呟きが聞こえた。


「・・・夕飯にしようと思ったけど、撩が夕飯作らせてくれないかな・・・と思って・・・」

頬をうっすらと染めた香の小さな呟き。

「・・・どういう意味かな?カオリン?」

意地悪く聞いてみると、真っ赤になった香が俯いて言った。

「だ、だって!!あんたってば夜になるとあたしの予定なんて無視して、部屋に連れてくんだもん!!せっかくの誕生日なのに、ご馳走してお祝いしたかったのよっ!!だから朝から頑張ったの!!!」

ぎゅうっと膝の上で手を握りしめて、真っ赤になっている香の姿に、顔が緩んだ。

「・・・んじゃ、夜は遠慮しないでいいって事だなぁ?いやぁ~カオリンの心遣いに、撩ちゃんか・ん・げ・き♡」

ぐふふっと笑うと、香が潤んだ瞳でキッと俺を見上げて言った。

「今日は撩の誕生日でしょ!?だ、だから好きにしていいわよっっ///それが、今年のあたしからの誕生日プレゼント!!」

「・・・へ・・・?」

思わぬ発言に、思考が一時停止。

「な、何よっ!!不満!?」

羞恥のためか、今にも泣き出しそうな香をみて、苦笑いしてしまった。

・・・どんだけ頑張ってくれてんだか・・・

緩みきった顔が戻せない。

可愛い可愛い恋人からの、最高のプレゼントだ。今日くらい、いいだろ?

「・・・最高の誕生日だな・・・。ま、今日は2人っきりだしぃ~?取りあえず、カオリンが作ってくれたご馳走食べよっか。」

席を立ち、香の耳元でそっと囁く。

「・・・デザートは、もちろん夜のカオリンだろ・・・?」

こくんと頷いた香。

甘い誕生日はこれからだ・・・・


**************************************
撩、お誕生日おめでとう!!今年、いくつになったんですかねぇ~・・・万年ハタチの冴羽さん・・・。(笑)

カオリン、夜頑張ってくれぃ・・・と思いながら書いてた私です。








【2014/03/26 00:01】 | 短編
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「・・・どぉすっかなぁ~・・・」

今日はホワイトデーだ。店先には可愛らしいお菓子がところ狭しと並んでいる。

「ナンパ」と称して家を出たはいいが、目的のものが見つからずさっきから同じよなところをウロウロしている。


歌舞伎町のおねぇさん達(元男も含む)のお返しは、香が例年通り手作りのクッキーを用意してくれているから問題ないのだが・・・。



今年のバレンタインは、風邪をひくという失態(?)を犯してしまったため、香に簀巻きにされてベッドに寝かされていたのだ。途中、エロイカのママとかずえちゃんがチョコを届けてくれた以外、外にも出ず香と2人きりだったのだ。

いつもなら、歌舞伎町のおねぇ様方から頂くチョコの山に紛れ込むように置かれる香のチョコだが、今年は違った。

俺が寝ていると思ったのだろう。簀巻きにされたまま寝ている(ふり)をしていた俺の前髪を暫く指で弄んだ後、額の傷跡にそっとキスをしてくれたのだ。

今も覚えている、柔らかくて温かい感触。奥手な香にとっては精一杯なキスだったのだろう。

無意識のうちに額の傷を撫でている自分に気が付き、思わず苦笑いする。


歩き回った末、店先に見つけた小さな「ソレ」を見つけた俺。誰にも見つからないようにこっそりと買うと、アパートへと帰った。


そっとリビングを覗く。

・・・誰も居ないな・・・

時間を見れば、香はまだキャッツにいる頃だろう。

俺は買ってきた「ソレ」をダイニングテーブルに置くと、リビングのソファーにひっくり返って香が帰ってくるのを待った。


「ただいまぁ~・・・って、あれ?どうしたの?これ・・・」

買い物袋を持ってキッチンに向かった香が手にしているのは、オレンジ色をした丸くて小さな花束だった。

「ん~?あぁ、それか。・・・まぁ・・・な。そうだ、香コーヒー入れてくれよ!な?」

明らかに挙動不審な俺の態度に、首を傾げながらも渋々コーヒーを入れて来てくれた香。

手には先ほどの花束と、ミック達にもらったであろうお返しのクッキーを持っていた。

「もう・・・。あたしだって帰ってきたばっかりなのに・・・。コーヒーくらい自分でいれなさいよ。」

そう言いつつ、自分の分のコーヒーも持って来ている。

「夕飯にはまだ早いから、おやつにしようかな」

そう言って、持ってきたクッキーを開けようとする香の手をグイッと引き寄せた。


「ちょっ・・なっ・・・何!?」

腕を引かれてソファーに倒れた香が焦った顔で俺を見上げる。

「ん~?何って、今日はホワイトデーだろ?撩ちゃんからのお返し。」

起きあがろうとする香の肩をそっと押さえこむと、額に唇を寄せる。

途端、ピキンと音をたてそうな位の勢いで香が固まった。

そのまま、鼻と鼻をすり寄せる。

香が息を呑んだのがわかった。お互いの息が感じられる程に近づいた唇。

ぎゅうっと香が目を瞑った。


「・・・んっ・・・!?」


今度は唇にキスされると思っていたのだろう。予想外の展開に、香が目をパチクリさせている。

「・・・な・・・なによ・・・。これって・・・?」

そう。香が目を瞑った事を確認した俺は、ポケットの中に隠していたマカロンを口移しで香にプレゼントしたのだ。

真っ赤になっている香は、まだマカロンを口にくわえたまま固まっていた。

「バレンタインには、香ちゃんからここにキスしてもらったから、撩ちゃんからは『倍替えし』ってことで♪」

「へっ・・・?」

ポロリと香の口からマカロンがこぼれ落ちた。

「あ・・あんたっっ!!寝たふりしてたの~!?」

香が更に赤くなって叫んでいる。

「お互い、サプライズってことで?ちゃぁんと返したからな?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
バレンタインネタの続きです。

ちなみに、花束は「ストロベリーフィールド」をイメージしてます。花言葉は「変わらぬ愛」「永遠の恋」だそうです。

ホワイトデーのお返しにも意味があるそうで、キャンディーは「私もあなたが好きです」、マカロンには「特別な人」という意味があるそうです。知りませんでした~・・・。男性陣、気をつけてくださいね~。


【2014/03/14 00:00】 | 短編
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「あ~あ・・・せっかくのバレンタインなのにぃ~・・・」

ベッドに寝ている撩が、ため息をつく。

今日はバレンタインデー。本当なら、美樹さん達とキャッツでチョコの交換をする予定だったのだ。

「美樹ちゃんと~かすみちゃんと~かずえちゃんと~・・・ぐふふぅ~・・あとは、麗香にぃ冴子だろぉ~。撩ちゃんモテモテなのだぁ~~!!」

東京では20年ぶりの大雪に見舞われ、普段は騒がしい新宿も真綿に包まれたように白くなって静かだ。

撩はというと、珍しく風邪をひき、熱を出していたのだ。足下がふらつく状態なのに、チョコをもらいに出かけると言って聞かないので、香に簀巻きにされてベッドに放り込まれた所である。

「香ぃ~・・・か・お・り・ちゃん。このロープ、外してくれないかなぁ~~??」

猫撫で声で香に話かける撩だったが、即座に却下された。

「あんた、これ外したら脱走するでしょ?!外は大雪!!あんたは高熱!・・・こんな時に外に出歩くバカがどこにいるのよ。まったく・・。」

腰に手を当て撩を見下ろす香に、簀巻きにされた撩は、イヤイヤをするように身体をクネらせ首を振る。

「えぇ~~!!今日は俺のためにあるような日なんだぜ~~~っ!!この世のもっこりちゃんが、撩ちゃんを待ってるのだぁ~~!」

「こんな大雪の中、誰も歩いてないわよっっ!!」


ピンポ~ン♪


言い合う2人を止めるかのようなタイミングで玄関チャイムが鳴った。

「・・・こんな日に誰かしら・・・?」

2人が思いつく限り、玄関チャイムを律儀に鳴らすような知り合いは数少ない。

撩に部屋から出ないよう言いおいて香が玄関ドアを開けると、花柄が目に飛び込んで来た。ギョッとして離れようとすると、逞しい腕がぎゅっと香を抱きしめた。むせかえるような香水の匂い。

「香ちゃぁ~んっ♡お久しぶりぃ~~。ね、撩ちゃんいるぅ~?昨夜チョコあげようと思って待ってたんだけど来なかったから来ちゃったぁ~~♡」

玄関チャイムを鳴らした相手は、エロイカのママ。この寒空の中、雪に負けず劣らずの真っ白なコート羽織っている。

「あ・・・。居るのは居るんですが・・・・。」

簀巻きにされてベッドに寝かせてますとも言えず、香が返答に困っていると、ママがニンマリと笑って言った。

「あぁら、ゴメンなさいねぇ~。あたしったら野暮な事聞いちゃったぁ~♡そうよねぇ~~、今日はバレンタインですもの。この雪景色を見ながら、撩ちゃんとベッドで素敵な夜を過ごしたんでしょお~?」

あらぬ勘違い(妄想?)をしたエロイカのママは、必死に訂正をする香に、お店の子達から預かってきたチョコを押しつけるとあわただしく帰って行った。



その後かずえが来て、美樹と自分の分と言ってチョコをおいて帰った。香も、教授とミックの分のチョコをかずえに渡した。


「・・・撩の分、どうしようかな・・・?」

部屋からでて来ない所をみると、寝ているのかもしれない。グリーンのリボンをかけた小さな白い箱には、手作りのビターチョコが入っている。

そっと階段を登り、撩の部屋のドアを開けると簀巻きのまま撩は寝ていた。

汗ばんだ額に張り付いた髪をかき上げると、額の傷が見える。普段は髪を下ろしているために見えない傷は、海坊主との決闘の時に出来たものだ。その日から、お互いの誕生日プレゼントは生きて一緒に過ごすことになったのだ。

あれから、近づいたり遠ざかったりと、なかなか距離を縮める事が出来ない2人。

「・・・撩・・・」

小さな声で名前を呼ぶだけで、胸がきゅんとする。前髪をくるりと指に巻き付けながら、香は撩の額にそっと唇を押し当て、チョコをベッドサイドに置くと静かに部屋を後にした。



「・・・いつかの逆パターンだな・・・?」

香の唇が押し当てられた額を撫でて、撩は笑みをこぼした。こんな粋な事をしてくれるとは。

「・・・ホワイトデーは倍返しってか・・・?」

来月のお返しはどうしようかと、撩は今から楽しみだった。



後日、歌舞伎町に行った撩は、エロイカのママが流した噂に翻弄されるのであった・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
バレンタイン、ぎりぎりセーフです。外は真っ白です・・・。帰り、遭難するかと思いました。大変な目に合いましたが、こんな景色は早々みれないので堪能したいと思います。

【2014/02/14 23:55】 | 短編
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